Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
平成18年度は,前年度において整備したアルコール(エタノールを使用)噴霧の定容燃焼試験装置の改良,および,燃焼圧力計測,高速度カメラとアルゴンイオンレーザのシート光を併用した噴霧断面画像撮影の同時時系列測定システムの構築を行った.エタノールの微粒化には,パルス発生器からのTTL信号によって噴射のタイミングと噴射量の制御が可能な自動車エンジン用の直噴インジェクタを採用することにより,燃焼試験条件を細やかに設定できるようにした.また,試験装置本体には,希薄噴霧の着火試験用に,水素-空気混合気の既燃ガスジェットを生成するための副燃焼室を取り付けられるようにしてある. 上記試験装置を用いて行うエタノール噴霧の燃焼により生成される排ガス中に含まれるホルムアルデヒド濃度を実際に測定する前段階として,レーザ誘起蛍光法(LIF法)のホルムアルデヒド濃度計測への適用可能性を調べた.具体的には,光学アクセスが可能なチャンバと密閉セルを用い,ホルムアルデヒドの絶対濃度計測に必要となるLIFの蛍光寿命,蛍光スペクトルの雰囲気組成(ヘリウム,窒素,二酸化炭素,空気,酸素),圧力(1〜5気圧),温度(298〜670K)の依存性を調べた.その結果,1)雰囲気組成によって,蛍光スペクトルの強度,蛍光寿命に差が出ること(特に酸素の場合),2)圧力の上昇とともに,蛍光スペクトル強度が減衰すること,3)雰囲気温度の上昇とともに,蛍光スペクトル形状が変化することが確認できた.これらの結果により,排ガス中のホルムアルデヒド濃度計測の際に考慮すべきパラメータに関する有用な知見が得られたものと考えている.
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