Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,任意形状・任意境界条件を有する連続体構造物に対して適用が可能であるという利点を持つ数値解析手法の一つである非線形FEMモデルから,式の形で解を得られるという利点を持つ解析的手法で利用可能な精度の高い低次元化モデルを作成する手法の確立である.本年度は,数学的な不確かさの解消,解析の一般化への基礎的研究を主に行った.得られた結果は,以下に示すとおりである. 1.静的非線形FEMモデルを解くことにより得られる変位分布を用いて,動的非線形FEMモデルの低次元化を行った.ここで,静的モデルに作用する外力を,スカラー係数と質量マトリクスを比例係数とする変位ベクトル比例型の外力とすることにより,動的非線形FEMモデルにより得られる自由振動時の最大・最小変位分布と非常に良く似た変位分布を得ることができた.よって,本研究で取り扱った静的非線形FEMモデルを解くことは,動的非線形FEMモデルにおいて,恒等的にではなく,慣性力が最大となる瞬間において成り立っている関係式を解くことに相当することとなり,外力のスカラー係数は慣性力のレベルを意味することとなる. 2.静的外力(の代表値)が正の場合と負の場合の変位分布の和と差をとることにより,外力に対して偶関数的成分と奇関数的成分に変位を分離する.さらにそれぞれを最大主応力方向成分と最小主応力方向成分に分離することにより得られる,4つの変位分布を基底ベクトルとする部分空間を定義する.定義された部分空間へ,動的有限要素法方程式の変位ベクトルを写像する事により低次元化モデルを得る.正・負の変位分布の和及び差を,偏差と平均値ではなく偶・奇関数成分と捉えることにより,定義される部分空間の物理的意味がより明確になった. 3.自動掃引実験を行うための自動制御プログラムを作成し,予備的実験を行った(校舎改修のため,実際の実験は行えなかった).
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