Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
本研究では従来にない構造を持ち,柔軟かつ密閉型の狭隘地形用移動ロボットの開発を目的としている。このロボットは柔軟なシートを筒状にして、更にその両端を接続して二重のループ構造を持ち,この二重ループ構造のシートを柔軟なクローラで駆動することで柔軟性と密閉構造を保ったまま、ワイヤレスな動作が可能となる。 駆動機構については、柔軟性ということでミミズやイソギンチャクに見られる水力学的骨格に注目し、HS(Hydrostatic Skeleton)クローラの提案および試作を行った。昨年度製作した圧力チューブと流体チャンバからなる一次試作品は、バッテリ、コントローラ、ポンプ、弁をすべて内蔵した自律駆動型として動作実験を行い、予定通り柔軟性を保ちながら11mm/sの速度の走行を実現したが,力の伝達効率などいくつか改善すべき点があった。 今年度は一時試作品を改良し,圧力モジュールと呼ぶ圧力チューブと流体チャンバを一体化した新しい構造を持つ新型HSクローラの開発を行った。本機はクローラの全高を低く保ちつつ、せり出すような動作を実現し,メンテナンス性や力の伝達効率なども改善された。新型クローラは各モジュールのサイズが昨年度の試作機より小さいため,速度は4mm/sとなっている。 また,この新型HSクローラを三台内蔵した提案する二重ループ構造のロボットの試作も行った。試作したロボットは密閉のための作業など改善すべき点はあるものの,速さ3.9mm/sでのワイヤレス動作を実現した他,自身の直径420mmよりも狭い高さ300mmの地形を柔軟に変形しながら走破することに成功した。このような柔軟な対地適応変形をしながら自身のサイズよりも狭い地形を走破する自立走行ロボットは世界でも他に殆ど例を見ない。
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