Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Research Abstract |
スイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)は,構造が単純で堅牢,安価,悪環境下で運転可能,高効率などの特徴があり,電気自動車への応用が期待されるが,トルクリプルが大きく,高価な回転子位置検出センサが必要などの欠点も有する。最近、誘導機等において,ダイレクトトルクコントロール(以下,DTC)が提案されている。DTCは,電流指令値を生成せずに,直接的にトルクと磁束を制御する方法であり,アルゴリズムが簡便で,四象限制御が可能,さまざまな電動機に応用可能である。そこで,DTCをSRモータに適用することにより,SRモータの欠点であるトルクリプルを解消できると考えられる。本研究では,DTCをベースとした,SRモータを用いた電気自動車の位置センサレス・低トルクリプル・四象限駆動制御法の開発を目的とする。 最終年度では、平成17年度に製作した制御回路を用いた実機実験と計算機シミュレーションを通して,次のようなことを明らかにした。 1.前年度の研究により明らかになったセンサレスDTC駆動アルゴリズムの更なる高精度化のためのパラメータを明らかにした。 2.小型SRモータのDTC駆動実験を行い,四象限にわたる負荷の変動や,速度指令値の急峻な変化が起こっても,安定して駆動できることを確認した。 3.計算機シミュレーションにより電気自動車用SRモータへの適用を検討したが,実車への適用には効率の向上が必要なことが明らかとなった。 4.提案制御法の埋め込み磁石モータへの適用を検討し,シミュレーションにより,その適用性を明らかにした。 以上により,センサレスDTC駆動については十分な研究成果を挙げることができたが,実車への適用に関しては,効率の向上という課題が浮かびあがった。また,新たな展開として,埋め込み磁石モータへの適用が期待できることを明らかにした。
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