Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
低風速地域で風力発電システムを構築するとき、出力10kW未満の小型風車が低風速でも効率よく発電できるという特徴を利用することが考えられる。より大きな電力の発電が必要な場合に複数台設置して,小規模の電力網システムを構築することが可能である。しかしながら,このような小電力発電システムでは,システムに用いられる個々の電力変換装置の効率および発電機の制御が重要課題になる。 本研究では,まず新しい部分共振ゼロ電流スイッチング(ZCT)昇圧コンバータおよびバッテリに充放電を可能とする双方向コンバータ回路を提案した。電力変換効率を向上させるために,IGBTのテール電流による電力損失とRCDスナバに起因する電力損失の両問題を解決できるZCT回路を適用している。これらのZCTコンバータ回路は,2kW程度の小規模の風力発電システムの直流電圧の制御に使用することを想定して,スイッチング周波数38kHz,定格400Wのコンバータとして試作した。回路シミュレーションと実機実験を行った結果として,主スイッチのZCTが実現できた。試作回路での実験結果より,主スイッチに発生していたサージ電圧が軽減でき,スイッチング損失低減による効率向上が確認できた。 次に、発電機の制御に関しては、風速と発電機の速度に応じて最大に発電できる電力点が変動するため、最大電力点追従機構とそれに適した発電機の負荷と速度指令に対する2自由度の速度制御器を提案した。提案した手法によって、従来のPI制御器より早く目標速度に収束できることが確認できた。 以上のことから,本研究で提案のZCTコンバータおよび発電機の制御が複数の小型風車を用いた小電力ネットワークシステムに適していることが明らかになった。
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