Project/Area Number |
17760259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
藤田 実樹 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (60386729)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 半導体 / ZnO / エピタキシャル成長 / シャッターコントロール / 結晶評価 / 光物性 |
Research Abstract |
RFセルによりプラズマ化した酸素を用いてZnO薄膜の結晶成長を行った。酸素供給量を一定とし、亜鉛供給量を変化させることで亜鉛と酸素の供給比(II/VI比)を変化させた。II/VI比の増加に伴い、はじめ成長速度は増加するが、やがて飽和する。このII/VI比と成長速度の関係から成長条件を以下の三通りに分類した。すなわち、成長速度が増加する領域を酸素リッチ条件、成長速度が飽和する領域を亜鉛リッチ条件、これらの境界領域をストイキオメトリ条件と考えた。酸素リッチ条件において作製したZnO結晶の表面を原子間力顕微鏡により観察したところ、ZnOの原子層ステップが観察され、表面平坦性が非常に優れていることが分かった。それに対してストイキオメトリおよび亜鉛リッチ条件にて作製したサンプルの表面には多数のピットが観察され、平坦性は良くない。一方、ホール効果測定により残留キャリア濃度、移動度を測定したところ、ストイキオメトリで最小のキャリア濃度、最大の移動度が得られた。この結果はストイキオメトリからの組成ずれがキャリア濃度に大きな影響を与えていることを示唆しており、酸素空孔などの真性欠陥が高残留キャリア濃度の主要な源因として考えられる。 酸素リッチでは表面平坦性が良好、ストイキオメトリでは電気特性が良好であることが分かったので、酸素リッチ、ストイキオメトリの成長を短時間の内に切り替えて、両方の特性を取り込むことを考えた。具体的には、酸素供給量一定の元で、二本の亜鉛供給セルを用い、一本を固定供給とし、残り一本のシャッターの開閉を制御することで亜鉛供給量を変化させた。このようにして約3原子層毎に酸素リッチ、ストイキオメトリの成長を交互に繰り返した。その結果、酸素リッチ条件で成長を行ったサンプルと同程度の平坦性、ストィキオメトリで成長を行ったサンプルよりも低残留キャリア濃度、高移動度を持つ結晶の作製に成功した。
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