Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
携帯電話やIP電話等,音声を圧縮・伝送する場合,音声データはLSP係数に変換して伝送される。LSP係数を効率よく圧縮できれば,極低ビットレートで高品質に音声を伝送することが可能となるため,従来より様々な圧縮符号化法が提案されてきた。その中で,セグメント量子化法は時間方向の類似性をよく表現できるため,効率よく符号化することが可能である。この時,LSP係数の時系列をどうやってセグメントに切りわけるか,が性能を大きく左右する重要なポイントである。 そこで本研究では,ML-BEATS法(Maximum Likelihood Boundary Estimation Algorithm for Time-Sequence)を提案し,これを用いてLSP係数を効率的に符号化する方法を開発した。 まず,以前音響モデル学習用に提案したASP-HMnet作成アルゴリズムをベースに,一般の時系列デーをセグメントに分割し,同時にHMnetでモデル化する方法を提案した。この方法(ML-BEATS法)は,尤度最大基準をもとにセグメント分割を行うため,入力された系列全体に対して最適なセグメントを獲得することができる。更にML-BEATS法を用いてLSP係数を符号化する方法を提案した。 この方法でLSP係数の符号化実験を行ったところ,12bit/frameでケプストラム歪が1.64dB程度という結果が得られた。この数字は標準化されている方法のひとつであるG.729(18bit/frame,1.2dB)と比較すると,ビットレートは低いが歪も大きい,という結果であった。 そこで更なる歪の低減を目指し,各次元独立に符号化する方法を提案した。LSP係数はもともと低次側から1次元目,2次元目,…としているため,低次側の係数が縮退(や分離)をすると,以降の次元がずれる,という現象が起きてしまう。そこで,LSP係数の各次元を別々に扱い,それぞれ1次元の時系列としてML-BEATS法を適用した。この時,すべての次元を1つのHMnetを用いてモテル化することで,次元がずれた場合にも対処できるようにした。 この方法を用いてLSP係数の符号化実験を行ったところ,23bit/frameで1.1dBと,ケプストラム歪を下げることには成功したが,その時のビットレートが従来法に比べて高いものとなってしまった。この原因は,各次元を独立に扱ったため,各次元間の相関を利用していないので比縮効率が下がってしまったためと思われる。
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