Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
ハンダ接合の影響を排除した非接触PIM特性評価法を考案した.先端が開放された同軸管の中心導体管内部に被測定試料を設置するという極めて簡便な方法であり,試料の共振を利用することでこれまでにない高感度化を実現している.特に同軸管と試料を互いに4分の1波長程度オーバーラップさせることで,非接触にもかかわらず試料を非常に強力に励振できることが特徴である.この手法の開発により,酸化・汚損を含む導体の表面状態をPIM特性の観点から定量的に評価することに成功した.また半田接続が難しいために評価不可能だったTi, Pd, Pt, Alなどの材料についても,PIM特性の評価が可能となった.さらに本手法をプリント基板型銅箔に適用することで,銅箔表面および裏面の化学的要素と物理的形状要素も分離して評価することも可能となった.なお試料上の電流とPIM発生量の相関関係については,電磁界シミュレーションを用いた検討を実施したが,前年度までに実施した先端短絡伝送線路法ほど明確な結論を得ることはできなかった. 一方で,平面型パッチアンテナの近傍界を利用した非接触PIM特性評価法も検討した.アンテナの動作波長に比して十分に小さい試料に適した方法であり,アンテナ近傍に試料を設置することで高感度化を図る点が特徴である.本手法は小型電気接点の評価には適しているが,導体表面状態に起因する相互変調ひずみの評価に対しては感度不足であった. 結論として,材料特性の絶対的定量化は先端短絡伝送線路法により達成され,PIM特性の非接触測定は,相対測定ではあるが,定在波同軸管法により達成された.特に定在波同軸管法は,電磁界解析をさらに進めることで,電流分布の観点からのPIM特性評価も可能にするため,今後有望な技術であるといえる.
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