Project/Area Number |
17760329
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
System engineering
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
小田島 正 独立行政法人理化学研究所, 環境適応ロボットシステム研究チーム, 研究員 (70332343)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 自律分散制御 / モジュール構造 / 多脚歩行ロボット / ロボットデザイン / ものづくり / 歩容生成 |
Research Abstract |
本研究課題では階層型分散制御構造の工学応用を目的とした研究を行ってきた.階層型分散制御構造とはシステム全体を監視する上位制御器と複数の下位分散制御器群の2層からなる制御構造である.この構造は,システム全体の挙動を上位制御器で迅速に決定する一方で,下位制御器群の分散制御によって制御負荷を軽減させつつ,複数の制御器の協調による多様性の実現によってシステム自身の状態や外部環境が変化に対して適応的な動作の創発を可能にする.自然物でもっとも複雑な構造を有する生物の動作は階層化された神経構造によるところが大きいが,階層型分散制御構造の持つ上下各層はそれぞれ生物の脳と脊椎中の神経振動子群(Central Pattern Generator)に対応するという点で,生物のような大規模複雑系をも効率よく制御する一制御形態として我々は以前からこの制御構造に注目していた. 同制御構造の工学応用には下位制御器の行動計画能力を高めることが有効であると考え,本年度の研究では下位制御器群のシステム内における自己位置推定の可能性を探った.そこで多脚歩行系を構成する各脚の制御を下位制御器で行い(これをサブシステムと呼ぶ),各サブシステムに個別の情報を与えることなくロボット内のどの位置に配置されているかを自律的に推定させた.ロボットを構成するサブシステムの位置の入れ替えや異なる形状の連結をした場合でも,各サブシステムはロボット全体の規模や形状に関する情報を必要せずにわずか数歩の足踏みで正しく配置位置の推定を行い,調和の取れた歩行を実現した.これはロボットの内部状態(連結形態)で決定される配置位置に応じた機能創発が行なわれたことを示している.本研究によって,大規模複雑系でかつ内部状態が頻繁に変わるような,系全体の監視に多大な労力が必要なシステムの制御に対する分散制御系の応用可能性が示された.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)