Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
本年度は,昨年度に引続いて,初期鉛直応力および補強材形状の異なる引抜き試験を実施し,補強材の引抜きに伴う鉛直応力の増加特性について検討した.そして,引抜きに伴うすべり面上の垂直応力増加に起因する補強メカニズムを提案した.提案メカニズムを検証するために,補強材を引抜きながら供試体の二軸圧縮を行う二軸圧縮・引抜き試験を実施した.試験結果に基づいて,引抜きが生じる場合のせん断強度の増分を定量的に評価した.その結果,得られた主な知見は以下の通りである. 1.初期鉛直応力および補強材形状が異なる場合においても,補強材の引抜きに伴う鉛直応力増分は,補強材から離れるほど小さくなる指数関数で近似することができる. 2.二軸圧縮・引抜き試験におけるせん断強度は,無補強,補強材を敷設しただけの場合,補強材を引抜いた場合の順で大きくなる.本試験においては,補強材の引張り力が供試体のすべり面に直接影響しないように敷設したため,破壊線は原点を通る直線として得られた. 3.補強材を引抜いた場合の破壊時における補強材とアルミ棒積層体の平均相対変位は,引抜き試験の破壊時の引抜き変位よりも大きく,二軸圧縮・引抜き試験の破壊時においてもすべり面上の垂直応力は十分に増加していると考えられる.一方,補強材を敷設しただけの場合のせん断強度も,無補強の場合よりも大きい.ただし,平均相対変位が小さいにもかかわらず,せん断強度の増分は比較的大きい. 4.提案した補強メカニズムに基づいて,引抜き試験の結果からせん断強度の増分を予測した.リブ有り補強材の場合には,提案した補強メカニズムによりせん断強度の増加を評価することができる.
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