Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
近年,河川環境への関心が高まり,河川における物質循環,河川生態系に果たす河道内地形(砂州)の役割が着目されている.以前から国内外で砂州に関する研究は活発に行われてきたが,これまでの研究の視点は詳細な地形的特徴に関するものが抜けており,砂州地形が河川環境に果たす役割を評価するには,地形の詳細を捕らえる別の視点からの研究が必要とされる.そこで,本研究では,まず,河道内砂州地形の特徴について詳しく調べ,地形的特徴により低水路の流路構造がどのように異なってくるかについて研究を行った. 昨年度,数値解析および室内水路実験によって,同じ交互砂州でも流量により異なる特徴を持つものが形成されることを明らかにした.同時に,砂州形状が異なることにより低水時の流路の特徴も変化することを示した. 今年度は,昨年度の結果を受け,様々なケースで実験,数値解析を行い,砂州地形の特徴決定要因についてさらに詳しく追求した.その結果,交互砂州形状の特徴に藤田らが見出したかまぼこ型形状が現れるか否かは,複列砂州から交互砂州へ移行するものでも砂州が発達する途中に陸化しないか否かが関わっていることを明らかにした.また,こうした交互砂州の形状は,砂州上に植生が進入すると植生の配置と量により大きく変化することも示した. 続いて,日本の実河川のレベルでの出水時の流量の時間変化を考慮した数値解析を行い砂州地形の変化について検討した.その結果,出水の規模,低減の仕方により交互砂州形状の特徴が変化する可能性が示され,河川の地形的特徴は,出水の流量規模や頻度などその河川特有の流況が大きく関わることが示唆された.
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