Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Research Abstract |
本研究では,交通事故死者および負傷者の損失評価に関連して,以下の2点を明らかにすることを目的としていた. 1.交通事故による死亡を回避することの価値を計測するためのリスク回避への支払い意思額に年齢がどのように影響するか. 2.重度後遺障害の評価方法の検討 まず,1については,アンケート調査を実施し,その結果を分析することで影響を検討した.具体的には,年齢の影響と相関の強い所得の影響を考慮する方法を提案し,所得以外の影響でどの程度支払い意思額が異なるかを検討した.結果は,30代の支払い意思額は,60代と比較して約2.6倍大きいことがわかった.ただし,この違いがどのような要因によって発生しているかについては,今後検討が必要である. なお,この結果に関しては,国際学会(審査付)^*にて発表した. 次に,2については,仮想市場法,標準ギャンブル法,時間得失法という3つの評価手法を改良して,死亡よりもより重大な損失である可能性がある重度後遺障害の評価にも適用可能なように改良し,実際に調査を行い比較検討を行った. 得られた知見としては,仮想市場法は重度後遣障害と死亡との違いを計測するには,適切ではないこと,時間得失法は被験者間でばらつきが小さくなる傾向があること,標準ギャンブル法は,比較的一様に結果がばらつく傾向を待つことなどが挙げられる. 現在,各手法の特性の分析を済ませ,手法間での違いの検討をしている.結果が整理でき次第,論文として投稿する予定である. *Iinanaga, Kashima, Tainishita(2006), Influence of life expectancy to willingness to pay for fatal risk reduction, Traffic and Transportation Studies, Proceedings of ICTTS 2006, pp256-267
|