浅海生態系再生のための干潟・藻場のネットワーク解析
Project/Area Number |
17760437
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil and environmental engineering
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野村 宗弘 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70359537)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 海洋生態 / 水質汚濁 / 自然現象観測・予測 / 海洋保全 / 浄化 |
Research Abstract |
コアマモは潮間帯にパッチ状に生育する特徴を持った海草であり,コアマモ藻場が干潟と藻場の機能を融合する空間と捉えられることから研究対象として選定した.コアマモの生育状況および環境条件を明らかにするとともにコアマモ群落が底生動物相を豊富化する機構について検討を行った. コアマモの生育状況及び環境条件 潮間帯の中でも冠水時間の長い低潮帯においてバイオマス量が多いことが示され,地上部は初夏に繁茂し,冬季に減少するが,地下部は年間を通じて変動が少ないことがわかった.また,これまでの研究において中央粒径0.005mm(シルト・粘土含有率が4%以上)の砂泥質で生育すると報告されていたが,本研究から中央粒径0.18mm(シルト・粘土含有率0.001%)の砂質でも生育可能であることが明らかとなった. コアマモ群落と底生動物の関係 多毛類の個体数と種類数は裸地よりも藻場の方で多く,地下部バイオマスと有意な正の相関を示した.また,底生動物の生息個体数は同じ底質の有機物量であっても藻場の方で多いことがわかった.これは有機物の増加が直接的に底生動物相の豊富化を招いているのではなく,コアマモの存在に依存している可能性が示され,コアマモによる干潟堆積物への有機物供給が餌料の面で多毛類の生育環境を改善していると考えられた. さらに甲殻類の個体数と種類数は,裸地よりも藻場の方で多く,株数密度と有意な正の相関を示すことから,その要因は林冠構造による生息環境改善効果によるものと推測された. また,二枚貝稚貝の付着基盤として,コアマモの重要性が示された.
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)