Project/Area Number |
17760472
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural environment/equipment
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
鍋島 美奈子 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 講師 (90315979)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | ヒートアイランド / 都市気候 / 移動観測 / 気温 / 赤外放射量 / 放射冷却 / 空間補間 |
Research Abstract |
平成17年度から、大阪平野を対象とした移動観測と定点観測を実施し、気温データの収集をおこなった。移動観測は深夜2〜5時に高速道路を利用して年間36回おこなった。定点観測は、気象庁や環境省が実施している既存の観測データに加え、大阪市中心部の観測密度をあげるために電柱を利用して気温の観測をおこなった。平成18年度は、これらの実測データを活用して大阪平野の気温分布図作成の手順と課題を明らかにした。 移動観測データと定点観測データとでは、観測値の平均値が異なるため、移動観測データと定点観測データを別々に各平均値で基準化することにより、移動観測のデータ数が増えるに従って空間補間精度は良くなるという結果を得た。移動観測は定点観測が全くない地域でも多数の観測データを得ることができるので、移動観測と定点観測を併用して気温分布図を作成することで精度向上につながることを確認した。 空間補間法として、逆距離補間法、通常クリギング、ブロッククリギング、地理的条件を説明変数とした回帰分析の4手法について分析した。大阪平野の空間補間においては、逆距離補間法と通常クリギングでは、補間精度はほぼ同程度となる結果を得た。また、通常クリギングとブロッククリギングの推定分散を比較することにより、ブロッククリギングの方が推定分散は小さくなることがわかった。時空間同時補間法の検討では、逆距離補間法を応用して空間方向と時間方向の補間を同時に行った。対象とした4日分のデータ分析より、深夜2時の気温変化は、時間方向"1時間"と空間方向は0.32〜1.22kmの影響の程度が同じであるという結果を得た。 最終的に、深夜の気温分布図を1〜12月まで月ごとに作成した結果、1年を通して大阪市の中心市街地では気温が高くなること、沿岸部は海の熱容量の影響で秋〜冬にかけて特に気温が高くなることを確認できた。
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