Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
強磁性元素のFe, NiおよびCo基合金では,磁気変態や規則変態が相平衡に大きく影響する.さらに,規則相と不規則相では磁気特性が大きく異なり,原子配列の規則化が磁気特性に影響を及ぼすことが知られている.従って,規則化と磁気変態が同時に出現する場合には,それぞれの効果の相乗的な複合効果によって,相平衡は複雑な挙動をとることが予想される. 本年度は規則化と磁気変態が弱め合う相互作用を示すFe-Rh2元系のBCC-A2/B2変態における相互作用効果を調査した。Fe-Rh2元系では,Fe-rich側状態図では,不規則BCC相のα-Feと不規則FCC相のγ-Feが平衡し,α-Fe+γ-Fe2相平衡がRh組成の増加に伴い低温にシフトするが,α-FeがB2相に規則化すると,BCC相が著しく安定化して,α-Fe⇒γ-Fe変態点が600℃から1400℃まで上昇する.また,B2規則化に伴いBCC相の磁気変態温度も低下する.定量的に評価した相互作用効果を熱力学モデルに導入して,Fe-Rh2元系の熱力学パラメータを評価し,計算状態図を作成した.さらに,Rhと同様に規則化と磁気変態が弱め合う相互作用を示すFe-Ti2元系,およびRh-Ti2元系の熱力学パラメータを評価して,Fe-Rh-Ti3元系の熱力学解析を行った. また,強磁性を示すCo基3元系合金において,FCC相が規則化したLl_2構造のγ'相を見出し,Al規則-Ll_2不規則変態が磁気変態におよぼす影響について検討中である.
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