Project/Area Number |
17760532
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
寺井 智之 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (20346183)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 静水圧 / アモルファス / ダイヤモンドアンビルセル / 結晶化 / 相変態 / アルミニウム / 希土類金属 / 結晶構造解析 |
Research Abstract |
Al基アモルファス合金にダイヤモンドアンビルセルを用いて10GPaまでの静水圧を負荷し、粉末X線回折により結晶化温度と静水圧の関係を調べ、Al基アモルファス合金の結晶化に及ぼす超高静水圧効果を明らかにすることを研究目的とした。この研究を行うため、既存の微小焦点X線回折装置を超高静水圧下の結晶構造解析が行える仕様へ改造し、既存の電子ビーム蒸着装置を用いてダイヤモンドアンビルセルに挿入するためのアモルファス合金薄膜を作製した。得られた結果を以下に示す。 1.既存の微小焦点X線回折装置を改造し、ダイヤモンドアンビルセルを用いた超高静水圧下の結晶構造解析が行えるようにした。この装置を用いてペロブスカイト型マンガン酸化物の電荷整列相転移および強磁性形状記憶合金の構造相転移の圧力依存性を調査し、超高静水圧下において結晶構造解析が行えることを確認した。 2.Al-Ni-Y, Al-Ni-Ce, Al-Ni-Sm, Al-Sm合金薄膜を電子ビーム蒸着装置を用いて系統的に作製した。これらの合金のうち、Al-SmのみがAl_3Smをターゲットに用いることにより、アモルファス薄膜を得ることが出来た。作製したアモルファス薄膜組成はAl-15Sm(at.%)であり、大気圧下における結晶化温度は約573Kであった。 3.このAl-15Sm(at.%)アモルファス合金に室温および350Kにおいて10GPaまでの静水圧を負荷すると、350Kにおいて8.7GPa以上でAl(111)に対応する回折ピークが見いだされた。この圧力誘起結晶相の格子定数はa=0.393nmであり、この結晶相は静水圧を除荷すると消失した。このことから、静水圧の負荷により、Al-Smアモルファス合金では長範囲の拡散を伴わない連携的な原子の変位により結晶化が生じていることが分かった。
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