Project/Area Number |
17760571
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中西 真 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (10284085)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 電磁波吸収体 / 磁性損失 / 誘電損失 / 複合材料 |
Research Abstract |
本研究では、磁性損失材料と誘電損失材料の複合化による広帯域電磁波吸収材料の開発を目的に、本年度は主に複合型吸収体の作製とその特性評価に重点を置き、吸収メカニズムの解明を目指すとともに材料設計の可能性を探った。また、従来とは逆に誘電損失材料中に磁性損失材料が分散する複合材料の作製も引き続き試みた。最後に全体の総括を行った。 1.複合型吸収体の作製と特性評価 Y型フェライトとSiCを組み合わせた複合型吸収体を作製し、マイクロ波吸収特性を評価した。適切な焼結条件とSiC添加量の制御により、従来よりも吸収量が大幅に向上し、吸収帯域も3.5-6.5GHzと広帯域化した。透磁率を低下させることなくSiC添加によって誘電率を増大できたことが広帯域化に寄与していると考えられる。 2.マイクロ波吸収体の設計とその検証 スピネルフェライトとフェロックスプラナ型フェライトの複合化によるマイクロ波吸収体の設計を試みた。実際に作製した試料と設計値との比較を行い、焼結の際の反応が大きく影響を与えることを明らかにした。 3.新規複合材料作製法の検討 錯体重合法を応用した新しい作製法により炭素/合金系複合材料を作製し、その特性を評価した。作製条件を最適化することで材料の微細組織が制御でき、磁気特性が大きく向上することを明らかにした。更に、マイクロ波吸収特性に及ぼす影響を検討した。 4.総括 一連のフェロックスプラナ型フェライトの固溶組成や基本的電磁気特性とその支配因子といった本質の解明を目指し、平衡状態図を作成し、電磁気特性の組成依存性を明らかにした。この知見を基に、作製条件の最適化とSiC添加量の最適化により、帯域幅、吸収量ともに従来より大きく向上した新規複合材料を開発した。また、従来とは逆に誘電損失材料中に磁性損失材料が分散する複合材料の作製も検討した。
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