Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
超音速フリージェットPVDは,不活性ガス雰囲気中で皮膜となる膜素材を蒸発させることにより生成させたナノサイズの粒子(ナノ粒子)を超音速(3.6km/s以上)のガスの流れにより搬送,基板上に堆積,成膜させる新しい成膜原理によるコーティング技術である.本法は高い表面エネルギを有する生成直後のナノ粒子を高速に加速し高い運動エネルギを与え,ナノ粒子の堆積により成膜させるため低温で高密度膜の形成が可能である.また,蒸発原子をナノ粒子として捕集し成膜させるため,既存のコーティング技術(PVD, CVDなど)に比べ高い成膜速度を得ることが可能である.本法を用いて,宇宙往還機などに代表される次世代航空宇宙産業やガスタービン等の発電関係などで開発が期待されている次世代熱遮蔽コーティング技術を開発することが本研究の目的である. 当研究グループが開発した超音速フリージェットPVDを用いて,これまで,欠陥の無い高密度金属膜,TiAl金属間化合物膜,TiN膜の形成を達成し,本法が新しいコーティング技術として優れた特徴を有していることを既に示している. 本研究成果により,同軸対向噴流による自励振動現象を用いたフルイディクデバイスを開発,本法に組み込むことにより,別々のチャンバで生成させた異種ナノ粒子を精密に混合させることに成功した.また,緻密な傾斜組成Ti/TiAl膜,傾斜組成Al/AlTi膜,傾斜組成Al/Al-si膜を形成し,組成の変化に伴い皮膜特性を連続的に変化させることに成功,傾斜組成膜製造法として本法を確立させた.当研究グループは,次世代熱遮蔽膜において膜中の傾斜組成化が必須条件であると考えており,本年度の研究成果は,本研究課題を遂行するに当たり必要不可欠な基礎的知見を得たと考えている.
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