アクチュエータとしての回転分子モーターF1-ATPaseの利用
Project/Area Number |
17770133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
足立 健吾 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (60370128)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 生物物理 / 分子モーター / マイクロマシン / ナノマシン / 分子機械 |
Research Abstract |
本研究では、生体分子モーターの1つであるロータリー型のF1-ATPaseをアクチュエータとして利用し、水中を自走できる微少な推進機械の構築をめざし鶴マイクロマシンと言うほどの高機能な機械ではないにしろ、たかだか直径数十nm程度の生体分子モーターを利用・応用した例として1つの可能性を示したいと考えた。F1-ATPaseは、100%近いエネルギー変換効率でATPの加水分解エネルギーを回転運動に変えることができ、筒状になったα3β3サブユニットの真ん中をγサブユニットが毎秒100回転以上のスピードで回転する分子モーターである。まずは、同じ回転モーターである鞭毛の推進機構をお手本とし、ミクロンビーズ表面に固定したF1-ATPaseにスクリュー部分となるフィラメント(アクチン)を生やすことを試みた。初段階として、Ni-NTAで表面をコートしたビーズを調整し、βサブユニットのアミノ酸末端へ遺伝子工学的に導入したヒスチジン-タグを用いてF1-ATPaseをビーズ表面に固定することができた。遺伝子工学的に導入したγサブユニット先端のシステインをビオチンで修飾し、ビオチン-ストレプトアビジン結合を使って特異的にものを堅く取り付けられるようにした。アクチンフィラメントの端をγサブユニットに連結させるために、アクチンフィラメント末端結合タンパク質であるゲルゾリンを利用することにし、その大量発現・精製が行えるようなった。ゲルゾリンをビオチン化し、ビーズに固定したF1のγサブユニットからアクチンフィラメント生やすことを試みているが、現在のところまだうまくいっていない。今後は、アクチン以外のフィラメントも検討する必要がありそうである。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)