遺伝子発現の転写後調節におけるプロテインホスファターゼPP1の役割
Project/Area Number |
17770137
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Miyagi Cancer Center Research Institute (2006) Hokkaido University (2005) |
Principal Investigator |
田沼 延公 宮城県立がんセンター(研究所), 薬物療法学部, 研究員 (40333645)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | プロテインホスファターゼ / RNAプロセッシング / PP1 / NIPP1 / RNA / splicing |
Research Abstract |
PP1は、真核細胞における最も主要なprotein-phosphataseの1つであり、細胞の増殖や生存に必須である。これまでに高等動物のPP1がグリコーゲン代謝・筋収縮・記憶・学習等に重要であることが明らかになっている。しかし、核に存在するPP1の機能については、ほとんど不明のままである。本研究課題では、遺伝子発現の転写後調節におけるPP1の役割について明らかにすることを目的とする。具体的には、PP1の活性調節タンパクとして精製されていた、NIPP1に着目して解析を行い、次のような知見を得た。 1.細胞内におけるNIPP1とpre-mRNA/mRNAとの結合を検出した。intronを持たない転写産物とも結合が見られたことから、この複合体形成にsplicingは必要ではなく、おそらく転写とカップルしたものと考えられた。 2.いくつかの変異型NIPP1を作成し、検討したところ、C端を欠失したNIPP1(NIPP1-ΔC)は、mRNAとの複合体形成能は保持しているが、splicingを抑制する作用を示すことを見出した。Intronを持たない遺伝子のmRNAレベルには影響しなかったので、その作用は、splicingそのものか、splicingに特異的な何らかのRNAプロセッシングと関連するものと考えられた。 3.「2」のようなNIPP1-ΔCの生物活性が、PP1との相互作用を介していることを明らかにした。またNIPPIのC端領域が、PP1のリン酸化修飾を調節した活性の制御に関与することを明らかにした。よって、NIPPI-ΔCによるsplicingの阻害は、異常活性化型のPP1がpre-mRNA・RNAプロセッシングタンパク複合体にリクルートされたことに因ることが強く示唆された。 以上、NIPP1を解したPP1と転写後調節との物理的・機能的相互作用が明らかになるとともに、その詳細や制御機構を解明するための端緒となる、新たな知見が得られた。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)