遺伝子改変マウスを用いた熱ショック転写因子群の機能解析
Project/Area Number |
17770144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤本 充章 山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80359900)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 熱ショック転写因子 / 結合配列 / レンズ / HSF / Polyglutamine / 神経疾患 |
Research Abstract |
申請者はHSF1とHSF4の欠損マウス解析から、HSF群がレンズと鼻の感覚器の維持に必須であることを明らかにした。興味深いことに、レンズ上皮細胞においてはFGF、嗅上皮細胞ではLIFの転写制御に関してHSF1とHSF4は拮抗しており、両遺伝子の欠損で感覚器の異常が改善することがわかった。そこで、HSF群の競合的、あるいは協調的作用の分子機構を明らかにするために、HSF4のDNA結合配列を網羅的に調べた。HSF1とHSF2の結合する配列についてはすでに同定され、nGAAnの逆向きの繰り返し配列であることわかっている。リコンビナントHSF4とランダムな配列のオリゴヌクレオチドを用いて、HSF4のDNA結合配列を108個同定した。それらの配列を解析した結果、今までと同様にnGAAnの逆向きの繰り返し配列が存在し、そのHSF4のDNA結合配列のすべてにnGAAnのG塩基を持っていた。しかしながら、HSF1の結合配列はnGAAnの典型的な配列であるのに対して、HSF4のDNA結合配列はnGAAnのA塩基はほとんど一致していないことがわかった。また、HSF1は5つ程度の逆向きの繰り返し配列に強く結合するのに対して、HSF4は3つの逆向きの繰り返し配列により結合する傾向が強く見られた。さらに、HSF4は結合配列として同定したほとんどの配列でHSF1やHSF2よりも強く結合することがわかった。以上の結果から、HSF4はnGnnnの逆向きの繰り返し配列に高い親和性を持って結合することがわかった。つまり、HSF4はHSF1やHSF2よりも多くのゲノムDNAに結合して遺伝子の転写制御に関与している可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)