ゲノムの安定維持において多様な機能を持つMre11複合体の制御因子の解析
Project/Area Number |
17770150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Iwate College of Nursing |
Principal Investigator |
塚本 恭正 Iwate College of Nursing, 看護学科, 講師 (80341725)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 染色体 / テロメア / 蛋白質局在 / DNA 修復 / 遺伝的組換え / 細胞周期制御 / DNA 複製 / 核移行シグナル / DNA修復 / DNA複製 / ゲノム / 細胞周期 / 減数分裂 / 蛋白質複合体 |
Research Abstract |
Mre11蛋白質複合体は、細胞が生命を維持し、次世代へ継承していく機能に重要な働きをしている。細胞周期チェックポイント制御、テロメア長の維持、岡崎フラグメントの成熟に加え、減数分裂期の組換えによる相同染色体間の遺伝情報の交換に必須であり、それぞれ異なる活性でこれらの機能を制御していることが示唆されている。本研究により、Mre11蛋白質複合体のサブユニットの一つであるXrs2蛋白質が、これらの機能を調節する制御因子であることを示す結果が得られた。またXrs2蛋白質がこれらの機能を制御するのに働く機能領域も同定した。またXrs2蛋白質は触媒サブユニットであるMre11蛋白質を核内へ運ぶ役割も保持している。Mre11蛋白質やRad50蛋白質とは異なり、真核生物にのみ存在しているXrs2蛋白質が原核生物から真核生物に進化する過程で様々な機能や複雑なしくみを獲得する上で大きな役割を果たしたことが考えられる。すなわち、核を持つ真核細胞でMre11蛋白質を各に運ぶ必要性が生じたこと。環状のゲノムをもつ原核細胞とは異なり、線状のゲノムをもつ真核生物はゲノムの末端を保護する必要があり、Xrs2蛋白質がMre11複合体のテロメア伸長反応で新たな活性を引き出していること、配偶子形成のための減数分裂期組換えにおいてもDNA鎖に二重鎖切断を導入する過程および切断末端のプロセシングにもXrs2蛋白質がそれぞれ必要な活性をMre11蛋白質から誘導していると考えられる。このように本研究において制御因子としてのXrs2蛋白質の役割を明確にしたことでMre11蛋白質の多機能性の一端が解明できたと考えている。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)