細胞分裂の軸方向を感知する機構とその破綻が組織構築に及ぼす影響
Project/Area Number |
17770159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
豊島 文子 京都大学, 生命科学研究科, 研究員 (40397576)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 細胞分裂 / 細胞-基質間接着 / チェックポイント |
Research Abstract |
細胞は周囲の環境や自らの状態を感知して、それが不適切であれば細胞周期の進行を止める「チェックポイント」と呼ばれる機構を有している。近年、紡錘体の配置異常を感知してM期中期から後期への移行を抑制する「紡錘体配向チェックポイント」の存在が、単細胞生物の酵母で報告された。紡錘体の配向は非対称分裂では必須の要因であり、細胞分化や形態形成に直接関わる重要な生命現象である。しかし、哺乳類培養細胞での紡錘体の配向については、その概念が確立しておらず、ほとんど解析が行われていない。我々は、上皮由来のHeLa細胞では紡垂体を細胞-基質接着面に対して平行に配置する分子機構が存在することを見出した。この機構はインテグリンを介した細胞-基質間接着に依存し、アクチン細胞骨格と星状体微小化の相互作用が必要であることを見出した(EMBO J.advance online publication 2007)。更に、この分子機構ではホスホイノシタイドのPI(3,4,5)P3が重要な役割を果たすことを明らかにした(投稿中)。PI(3,4,5)P3を産生するキナーゼであるPI(3) kinaseを阻害剤により抑制すると、紡錘体軸方向に異常が生じるとと共に、分裂中期から後期への移行が顕著に遅れることを観察した。このことは、HeLa細胞において「紡錘体配向チェックポイント」が働いている可能性を示唆した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)