がくが落ちないデルフィニウム変異体の生理学・分子生物学的解析
Project/Area Number |
17780031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Horticulture/Landscape architecture
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
棚瀬 幸司 農業食品産業技術総研, 研究員 (30355713)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | デルフィニウム / エチレン / 離層形成 / 花弁脱離 |
Research Abstract |
エチレン感受性花きであるデルフィニウムの出荷にはSTS処理が必須であり、農作業と環境上の大きな負担となっている。また、デルフィニウムの遺伝仕組換えは、ゲノムサイズが大きく、倍数性が高いものもあるためサイレンシング等の問題が起こり、導入遺伝子が働かない場合が多い。これらの理由から、上記の方法以外で花持ち性に優れた品種を作出していく必要がある。 これまでに種苗会社との共同研究を行う過程で、交雑育種から、がくが落下しない(落下しにくい)変異体を1系統見出した。しかしながらその変異体の特徴についてはまったく明らかにされていない。そこで、がくが落ちないデルフィニウム変異体を用いて、その機構を生理学、分子生物学的に明らかにし、育種に利用できる可能性を明らかにし、デルフィニウムの花持ち向上のための基礎データを収集する必要がある。 はじめに変異体の花持ちを調べたところ、対照に比べ2倍以上の花持ち性を示した。また、エチレン生成の測定をおこなったところ、エチレン生成は見られるものの、クライマクテリック様の急激なエチレン生成は見られなかった。さらに、エチレン処理時にがくが落下するまでに要する日数を測定したところ対照品種は極めて短時間にがくの落下が見られたが、変異体は落下が見られなかった。以上から、がくが落下しにくいデルフィニウム変異体はエチレン生成のパターンとエチレンに対する感受性の違いから花持ちが良いと考えられた。今後はリアルタイムPCR法を用いてエチレン受容体遺伝子の発現量について検証し、エチレン感受性低下の機構について明らかにしていく。
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Report
(1 results)
Research Products
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