Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
昨年度は、ヒト乳児糞便由来のLactobacillus gasseri LA39により生産される環状バクテリオシン(ガセリシンA)の構造遺伝子および関連遺伝子群の全塩基配列を解明し、自己免疫遺伝子(gaaI)を組み込んだ発現ベクターを構築後、L.gasseri基準株へのホモ発現に成功した。本年度は、ガセリシンAの最小発現領域の決定を試みた。ガセリシンAオペロン(約3.5kbp、7つのORFより構成されている、FO)と上流のORFを1つ(F1)もしくは2つ(F2)欠損させたオペロン領域の、計3遺伝子断片をPCRにより取得し、それぞれオランダ・フローニンゲン大学で作成された発現ベクター(pIL253-P32)に組み込み、乳酸球菌(Lactococcus lactis ssp.cremoris MG1363)にエレクトロポレーションした。次いで、得られた構築ベクターをL.gasseri基準株にエレクトロポレーションして、選抜株を取得した。その結果、F1発現ベクターはMG1363株へ、F2発現ベクターはMG1363株とL.gasseri基準株への導入に成功したが、いずれの培養上清中にも、バクテリオシン活性は見出されなかった。また、全オペロン(FO)を組み込んだ発現ベクターはMG1363株の時点で得られず、本領域は致死性である可能性が高く、バクテリオシン発現の最小領域と考えられた。現在、発現ベクターを変更して、FOについて再実験中である。
All 2006 2005
All Journal Article (2 results)
日本乳酸菌学会誌 第17巻・1
Pages: 32-39
10029750993
日本乳酸菌学会誌 第16巻・2
Pages: 67-74
10029750856