食品アレルギーのアレルゲン特異性の決定に関わる内的要因と外的因子の解析
Project/Area Number |
17780101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Food science
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
好田 正 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助手 (20302911)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | アレルギー / 親和性 / B細胞 / IgE / 経口免疫寛容 / T細胞アナジー / 個人差 / 食品因子 |
Research Abstract |
本研究では,アレルゲン特異性を決定する機構を内的(遺伝的)要因と外的(環境)要因の両面から明らかにすることを目的としている. 1)卵白リゾチーム(HEL)特異的BCRトランスジェニックマウスのB細胞をHELもしくは還元カルボキシメチル化して構造を改変した(RCM化)HELで刺激することで誘導される増殖応答,抗体産生応答および細胞内シグナル伝達を解析した.その結果,HELとRCM化HELはB細胞に対して全く異なった細胞応答およびシグナル伝達を誘導することが明らかになった.さらに,RCM化HELで事前に刺激されたB細胞はその後のHELに対する応答が抑制されることが示された. 2)NC/ngaマウスにβ-ラクトグロブリン(LG)およびカルボキシメチルデキストランを結合したβ-LG(CMD-β-LG)を免疫し,血清中に誘導されるIgEおよびIgG1抗体価を解析した.その結果,CMD-β-LGで免疫したマウスにおいてβ-LGで免役したマウスと比較してIgE抗体価が低下したのに対し,IgG1抗体価は増強された.この結果は,抗原とBCRの親和性が産生される抗体のクラスに影響を与えた可能性を示唆している. 3)これまでに,天然多糖であるアルギン酸由来のオリゴ糖の摂取が経口免疫寛容の誘導を阻害することを報告した.このメカニズムを明らかにするために,経口免疫寛容の誘導に関わるシグナルの解析を行った.卵白アルブミンを認識するTh1細胞に対して様々な濃度および時間の抗CD3抗体刺激を行ったところ,抗体濃度および時間に依存してTh1細胞は一旦活性化された後に不応答化状態になることが明らかとなった.さらに,この活性化と不応答化の決定にはカルシウムシグナル経路の強弱や持続時間が関与していることを示した.この結果は,アルギン酸オリゴ糖がカルシウムシグナルの強弱や持続時間に影響を与えている可能性を示唆している.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)