養殖魚の食品安全性を考慮した植物性プロバイオティクスの開発
Project/Area Number |
17780153
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
片桐 孝之 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 助手 (50361811)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | プロバイオティクス / 養殖 / アジュバント効果 / 抗病性向上 |
Research Abstract |
1.Lactobacillus rhamnosus GG(LGG)投与によるA.hydrophila感染症に対する抗病性向上効果 LGG投与(LGG区)がティラピアの抗病性に与える影響を検証するため、A.hydrophila攻撃試験を行った。またその効果を病理組織学的解析により精査した。攻撃後14日間の死亡率はLGG区では5%であった。これに対しコントロール区(C区)では75%となり有意に低い結果であった。病理組織学的解析の結果、以下のことがLGG区で優れていた。(1)腸管粘膜固有層における好中球の浸潤、(2)頭腎の肉芽腫形成時間、(3)脾臓鞘組織の腫大のスピードとA.hydrophilaの処理、(4)脾臓赤血球の核異常の程度と溶血。以上より、LGG投与が免疫能を向上していることがわかった。 2.抗病性向上効果の持続効果 LGG投与によって向上した抗病性がどれほどの期間継続するのかについて、1.と同様の方法を用いて検証した。1.に加え、30日間LGG投与後、10日間の通常飼料給餌を行ったLGG10区を設定した。攻撃後14日間の死亡率はLGG区、LGG10区では30%であった。これに対しコントロール区(C区)では75%となり有意に低い結果であった。腸管粘膜固有層における好中球の浸潤はLGGが最も強く他の2区は同程度であった。脾臓の鞘組織の腫大はいずれも1日目から観察されたが、C区は日数経過とともに縮小した。脾臓による赤血球の溶血はLGGで観察されなかったが、他の2区では認められた。以上より、抗病性はLGG投与停止から10日間は持続するが、組織学的観察による免疫反応は低下傾向が見られた。また、肝臓では、いずれも硝子滴変性が観察されたことから、LGGが肝臓の免疫能にあたえる効果は少ないものと考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)