マガキの濾胞細胞におけるビテロジェニン産生のエストロゲンによる調節機構の解明
Project/Area Number |
17780160
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Fisheries Research Agency |
Principal Investigator |
松本 才絵 独立行政法人水産総合研究センター, 養殖研究所生産技術部, 研究員 (80344331)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | エストロゲンレセプター / ステロイドホルモン / 二枚貝 / ビテロジェニン / マガキ / 無脊椎動物 / 卵黄形成 / 濾胞細胞 |
Research Abstract |
本課題では、マガキ濾胞細胞でのビテロジェニン産生がエストロゲンにより調節される機構について、エストロゲンレセプターがどのように関わっているかを明らかにすることを目的とした。ビテロジェニン遺伝子のプロモーター領域を解析し、レポーターアッセイにより発現実験を行った。 マガキビテロジェニン遺伝子の配列をもとにゲノムDNAの上流にウォーキングを行い、プロモーター領域をクローニングし、シーケンス解析した。その結果、マガキのビテロジェニン遺伝子は少なくとも3つ以上のエキソンからなり、エキソン1と2は短く、エキソン1と2,2と3の間にはそれぞれ700bp以上のイントロンがあった。エキソン1の上流約1.5kbpの塩基配列を解析したが、脊椎動物で知られているパリンドローム型のエストロゲン応答配列は見つからず、基本モチーフのみが存在した。 発現実験は、エストロゲンレセプターの発現プラスミドとレポータープラスミドを哺乳類の培養細胞に導入した。ヒトのエストロゲンレセプターを発現プラスミドに用いると、エストロゲンを加えたとき転写活性の上昇が見られたが、マガキのエストロゲンレセプターでは活性に変化が見られなかった。マガキにおいて活性が変化しなかった原因は、哺乳類由来の培養系で発現したレセプターがエストロゲンと結合しないためのようであった。現在貝類由来の培養系は存在せず、これ以上発現実験においてマガキエストロゲンレセプターの機能解析はできなかったので、代わりに抗体を作製し、免疫学的手法により、マガキ体内でのエストロゲンレセプターの機能を推定した。免疫染色によりビテロジェニンの発現部位である濾胞細胞の核と卵母細胞の核に陽性反応が認められた。これより、マガキエストロゲンレセプターは核内レセプターとして働くことが強く示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)