ストレスによる生殖機能低下メカニズムの解明とその対処法の開発
Project/Area Number |
17780212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
作本 亮介 農業生物資源研, 研究員 (20343999)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ブタ / ストレス / 繁殖 / グルココルチコイド / 卵巣機能 / 黄体 / ステロイドホルモン / 発情周期 |
Research Abstract |
家畜を含む多くの哺乳動物は、ストレスを受けると発熱や食欲不振、異常行動などの症状を示すだけでなく、生殖機能の異常を起こすことが知られている。このような家畜のストレスと卵巣機能調節機構との関係を明らかにし、ストレス起因性の生殖機能障害に対する改善策を提示することは必須かつ急務であると考えられる。本研究では、特にストレス感受性の高いことが知られるブタを供試動物として、ストレス条件下において副腎皮質から放出されるグルココルチコイド(GLC)が卵巣機能に与える影響を多角的に検討し、以下の知見を得た。発情周期の各期にあるブタから黄体(排卵後の卵胞で形成され、妊娠の成立と維持に必須な一過性の内分泌器官)を採取し、GLC濃度、GLC転換酵素(11β-HSD isoform-1 or -2)およびGLC受容体(GLC-R)の発現について、遺伝子ならびにホルモンレベルの両面から検討した。その結果、ブタ黄体組織中に発情周期を通してGLCの存在することが初めて明らかとなった。さらに、GLC-R、HSD-1およびHSD-2 mRNA発現がいずれの周期の黄体でも認められ、GLC-R mRNA発現量は退行期において他の周期と比較して有意に高かった。また、HSD-1 mRNA濃度は初期、中期、後期で低く、退行期で高かった。逆に、HSD-2 mRNA濃度は初期、中期、後期で高く、退行期で低かった。これらの知見は、GLCが特異的な受容体を介してブタ黄体機能を局所的に制御する可能性を示すものであり、ストレス時に増加するGLCが直接卵巣作用することによって、卵巣周期を制御することを示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)