イヌの骨髄細胞から分化した肝臓細胞の性状および機能解析に関する研究
Project/Area Number |
17780240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical veterinary science
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
久末 正晴 麻布大, 獣医学部, 講師 (80333144)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 骨髄細胞 / 肝臓細胞 / 肝細胞増殖因子 / α-フェトプロティン / c-Kit / CD45f / アルブミン / PAS染色 |
Research Abstract |
現在、ラットの造血幹細胞や間葉系細胞といった骨髄由来の細胞集団に肝細胞増殖因子(HGF)を添加し培養すると、肝細胞が分化することが報告されている。こうした報告を基に骨髄細胞から肝臓細胞への分化を検討してきたところ、イヌの骨髄細胞にHGFなどを添加し培養すると、培養28日目に「肝臓細胞の形態を有する細胞」が多数認められたばかりでなく、アルブミンのm-RNAの発現やサイトケラチン8蛋白の産生といった肝臓細胞の性状をもつ細胞が分化誘導された。したがって、今後この細胞集団の性状をより詳細に解析し、実験動物への移植を試みて実際に肝臓細胞として機能し、肝臓機能の改善効果が認められるか解析する必要があると思われる。本研究では、以下の項目について検討している。 1)各種肝臓および骨髄細胞に特異的な表面抗原マーカーを用いた性状解析 骨髄細胞から肝臓細胞へと分化・成熟させた細胞集団の性状を詳細に解析するため、フローサイトメトリーおよび免疫染色によって、HGF受容体(c-Met)、α-フェトプロティン、c-Kit、CD29、CD45f、TER119といった各種肝臓細胞に存在すると考えられているマーカーを用いてその性状を詳細に解析している。現在は、条件設定中で次年度以降も引き続き検討する予定である。 2)培養細胞の肝臓細胞への分化能の検討 培養した細胞について、肝臓細胞のコロニーフォーミングアッセイを行って、得られた細胞集団が肝臓の成熟細胞へ分化能を有するのか、in vitroで検討する。これら細胞から多数のコロニーが産生されることが明らかとなれば、抗アルブミン抗体による免疫染色やPAS染色等を用いて肝臓の成熟細胞であることを確認する。現在、肝臓へと分化させた細胞がPAS染色に陽性になり、糖代謝能を有することを明らかにしている。 3)実験動物を用いた肝臓の再生能の改善効果の検討 現在、肝障害モデル動物を作製し、実際に移植を行える体制を整えつつある。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)