分子プローブへの応用を指向したフグ毒テトロドトキシンの全合成研究
Project/Area Number |
17790007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横島 聡 東京大学, 大学院薬学系研究科, 助手 (10376593)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | フグ素 / テトロドトキシン / 全合成 / 有機合成化学 / ナトリウムチャネル / Diels-Alder反応 / 酸化反応 / フグ毒 / ビシクロ化合物 / プローブ |
Research Abstract |
本研究課題は、テトロドトキシンの効率的全合成法を開発することにより各種テトロドトキシン類縁体の合成を可能にし、新規分子プローブとして供給することを目的とする。 前年度までにテトロドトキシンのシクロヘキサン環上の水酸基の立体化学の制御に成功している。今年度はそれらの知見をもとに、基質の大量合成を行い、その後4置換炭素に結合した窒素原子の導入、.6位水酸基の導入、グアニジン部位の導入を検討した。具体的には窒素原子の導入にはCurtius転位反応を用いて、カルボン酸誘導体より窒素原子の導入に成功した。6位の水酸基の導入は、Diels-Alder反応で構築したビシクロ骨格を切断した後にできるアルデヒドから、β位メトキシ基の脱離した後還元することでアリルアルコールとし、そのものをバナジウム触媒を用いた立体選択的なエポキシ化を行うことにより、効率的に導入することができた。この時反応は、既に導入されている水酸基の立体化学により制御され、目的のものを選択的に得ることに成功した。グアニジン部位の導入は、前記方法で導入した窒素原子を脱保護し、グアニジン化を行うことで、良好な収率で進行した。以上の検討の結果、テトロドトキシンの持つすべての原子を有する化合物を合成することに成功した。今後、水酸基の選択的な脱保護、アルデヒドへの酸化、各保護基の除去を行うことにより、テトロドトキシンの全合成が達成できるものと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)