Project/Area Number |
17790035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安川 圭司 九州大学, 大学院薬学研究院, 助手 (80372738)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | フリーラジカル / 一酸化窒素 / 活性酸素 / 電子スピン共鳴 / 胃潰瘍 / 潰瘍性大腸炎 |
Research Abstract |
胃潰瘍や潰瘍性大腸炎の成因・進展における活性酸素・フリーラジカルの関与が明らかにされつつある。生体計測電子スピン共鳴(in vivo ESR)またはオーバーハウザーMRI(OMRI)とニトロキシルプローブとの併用は、生体内フリーラジカル動態の解析に非常に有効である。そこで本研究では、ニトロキシルラジカルとフリーラジカルとの反応性に関する基礎検討を行い、本手法を潰瘍性大腸炎や胃潰瘍のモデル動物の病態解析に応用し、フリーラジカル生成機序を解明することを目的とした。 各種ニトロキシルプローブをNOC7より放出するNOと反応させてESRシグナル減衰速度を求めた結果、5員環・6員環いずれのプローブにおいても、電子供与体NADPHが存在する場合のみ、シグナル減衰速度はNOC7の用量依存的に増加することが明らかとなった。 次に、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)惹起大腸炎マウスにおいて、in vivo ESR/ニトロキシルプローブ法を用いて、病態の発症・進展とNOとの関連性を検討した。誘導型NO合成酵素(iNOS)阻害剤を前処置したDSSマウスでは、DSS処置3日群、5日群におけるシグナル減衰速度の亢進がほぼ完全に抑制されたのに対して、7日群では軽減されなかった。また、病態形成に対して抑制効果を示した。昨年度の結果も総合すると、発症段階では細胞内でiNOS由来のNOが生成し、軽度の進行段階では細胞内で・OHやiNOS由来のNOが生成し、進展段階では、細胞内、膜近傍や細胞外で・OHが生成することが明らかとなった。 また、OMRI同時分離画像化法とニトロキシルプローブ法を併用してインドメタシン惹起胃潰瘍ラットにおけるフリーラジカル動態の解析を行い、胃腔側ではなく、粘液層または上皮細胞内で・OHが生成し、損傷形成を引き起こすことが明らかとなった。
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