APP細胞内領域断片のリン酸化による細胞内情報伝達経路の制御機構解明
Project/Area Number |
17790046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中矢 正 北海道大学, 大学院薬学研究院, 助手 (50374559)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / APP / リン酸化 / AICD / FE65 / 細胞内情報伝達機構 |
Research Abstract |
アルツハイマー病(AD)原因因子APP(Amyloid precursor protein)は一回膜貫通型蛋白質であり、細胞外領域及び膜内領域において二回の切断を受けた後、大きな細胞外領域断片、AD原因物質Aβ及び短い細胞内領域断片(APP intracellular domain ; AICD)を生成する。近年の報告においてAICDが核内に移行し、遺伝子転写に関わることが示唆されてきた。本研究ではAICDのリン酸化に着目し、遺伝子転写に関わる機能について探索した。その結果、1.マウス脳組織においてリン酸化型AICDと非リン酸化型AICDが存在し、核内においては非リン酸化型AICDのみが存在すること、2.これまでAICDの核内移行には細胞内アダプター分子FE65が必須であると考えられてきたが、FE65非依存的にAICDが核内移行しうること、3.膜上に存在するAPP全長が定常的にFE65を捕捉しており、膜上のAPPがリン酸化されることによって、捕捉していたFE65が細胞質側に放出されることを見いだした。これまでの知見においてFE65はAICDの転写促進活性の補因子と考えられており、この制御機構によってFE65の細胞内局在が制御されていることを明らかとした。上記に述べたAPPのリン酸化はAPP695アイソフォームの668番目のスレオニン(Thr668)で生じるが、このThrをアラニンに置換したマウス(APP T668A knock-in mouse)について生成するAβ量を測定したところ、野生型に比較してAβ量に変化が認められないことが分かった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)