Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
アルツハイマー病(AD)は痴呆を引き起こす加齢と関係の深い神経変性疾患であり、高齢化社会の到来とともに深刻な社会問題となっている。これまでのAD治療薬がしのぎを削って開発されているが、それらはADの進行を抑制するに留まっており、また、ほとんどが早期に投与されないと本来の効果が発揮されない。しかしながら、これまでに早期診断に繋がる特異的バイオマーカーは見つかっていない。これまでにADの病態と脂質についての報告がいくつかなされているが、最近、脳特異的なコレステロール代謝産物である24-ハイドキシコレステロール(24-HC)が早期発症のADや脳血管性痴呆の血中において増加していることが報告され、注目を集めている。また、24-HCを産生する24-ハイドロキシラーゼの遺伝子多型がAD発症と関連することが示唆されている。本年度は、この24-HC放出過程に関わることが想定されるABCトランスポーターに着目して解析を行い、ABCG1の機能を明らかにした。さらに24-HCと結合する蛋白質を探索し、24-HCとの結合により細胞内局在を変化させる分子を見出した。この分子は24-HCのセンサーと捉えることができ、24-HCの生理機能を解明するための手がかりとなるだけでなく、24-HCを検出するためのツールとしても有用になると期待される。
All 2007 2006 2005
All Journal Article (5 results)
J.Biol.Chem. 282
Pages: 9628-9634
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J.Med.Chem. 48
Pages: 3319-3327
J.Biol.Chem. 280
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