Project/Area Number |
17790067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
川原 浩一 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (10347015)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ミクログリア / サブタイプ / アルツハイマー病 / 抗炎症性サイトカイン / 酸化ストレス / 特異的抗体 / 脳虚血 / 神経細胞 |
Research Abstract |
我々は、「ミクログリア(MG)が示す神経保護作用では2型MGとよぶサブタイプが大きく寄与している」ことを、基礎的・応用的視点からより明確に示すべく研究を進めている。 1.In vitroで見い出した抗炎症性サイトカイン(IL-4,IL-13)で活性化された2型MGのAβ(オリゴマー状)クリアランス能誘導とその効果をin vivoで評価するために、アルツハイマー病モデルマウスの一つAPP23マウスを用い、Aβ蓄積量が異なる月齢(4.5、6、9ヶ月齢)でAβクリアランス能とその記憶学習能力改善効果を比較した。その結果、Aβ繊維化が進行していない4.5月齢では有意に、また6月齢でも効果を認めた。しかし、繊維化が進んだ9月齢では効果がみられなかった。注入側でAβ蓄積量が減少したAPP23マウスの多くでは、行動に改善が見られた。IL-4/IL-13で誘導されるミクログリアでのAβクリアランスは、AD新規治療法の一つとなる可能性が示された。 2.我々が開発した1型MG特異的モノクローナル抗体(9F5)を用いて以下の知見を得た。 (1)胎生14日目(E14)のラット脳領域内には、9F5(+)だがIba1(-)である細胞が存在した。すなわち、9F5は「分化が低いミクログリア」と考えられる細胞にも反応することが示唆された。 (2)中大脳動脈閉塞モデルにおいて、9F5(+)細胞は梗塞側で明らかに強く染色され、それは太いあるいはアメボイド状細胞であった。しかし、その量はIba1(+)細胞より少なかった。 (3)ヒト・オリゴデンドログリオーマは9F5(+)であった。 9F5抗原は、ミクログリアの分化が低い出生初期ばかりでなく、脳虚血などの病態時や、オリゴデンドログリオーマにも発現することがわかった。
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