神経突起伸長におけるMARCKS脱リン酸化の制御とその役割
Project/Area Number |
17790071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
白石 光也 北里大学, 薬学部, 助手 (20383656)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 神経突起伸長 / MARCKS |
Research Abstract |
神経回路の形成過程では、神経突起伸長の誘導や軸索ガイダンスが緻密に制御されており、その結果として複雑な神経回路が形成される。MARCKSはアクチン結合タンパク質であり、脳の正常な発育に必須のタンパク質であること、また、神経突起伸長に関与することが示唆されているが、その役割の詳細については明らかでない。前年度の検討から、株化神経細胞(SH-SY5Y)のIGF-Iによる神経突起伸長刺激により、一過性のMARCKSリン酸化量の減少が引き起こされ、膜画分に移行したMARCKSがアクチン骨格再構築に関与することで、IGF-Iによる神経突起の形成・伸長に寄与している可能性を示した。 そこで本年度は、MARCKSの強制発現、RNA干渉法によるMARCKSノックダウンを行い、神経突起形成・伸長への影響を検討した。野生型MARCKSを強制発現させたSH-SY5Y細胞では、対照細胞群と比較して、神経突起形成が増強された。さらに、MARCKSのリン酸化部位をアラニンに置換した非リン酸化体MARCKSの強制発現によっても神経突起形成の増強が観察された。一方、RNA干渉法を用いてMARCKSをノックダウンさせた細胞では、IGF-Iによる神経突起伸長作用が有意に抑制された。以上の結果は、MARCKSが神経突起の形成・伸長において重要な役割を果たしていること、また、これらの過程におけるMARCKSリン酸化制御の重要性を示唆するものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)