ウイルスの細胞内動態定量化情報に基づいた人工遺伝子ベクター開発の新規アプローチ
Project/Area Number |
17790110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
秋田 英万 北海道大学, 大学院薬学研究院, 助手 (80344472)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 細胞内動態 / 遺伝子治療 / 人工ベクター / アデノウイルス / 定量化 |
Research Abstract |
アデノウイルスと人工ベクター間の遺伝子発現比較を行った結果、同程度の遺伝子発現を示すためには、LipofectAMINE PLUSにおいてはadenovirusと比較して、3桁以上の遺伝子コピー数を必要とすることが明らかとなっている。H16年度おいて、両ベクターの細胞内動態を解析した結果、両者の発現効率の大きな差を生み出す要因が、核に移行してから後の効率にあることを明らかとした。H17年度は、このような核移行後発現効率がどのようなメカニズムに基づくものであるかを明らかとした。 転写効率を生み出すメカニズムについて、Ad由来のコア蛋白やゲノム構造に由来する可能性や、遺伝子の核内解離の違いを解析した。Adをプレ感染してコア蛋白を核内に導入しても、プレ感染なしのものと比べて有為な上昇は認められなかつた。また、GFPをコードするAdゲノムと、プラスミドDNAを核内インジェクションした結果、GFP発現率に有為な差は認められなかった。このことから、アデノウイルス側に転写を促進する因子があるという可能性は否定された。一方、解離型DNAのみを検出可能なin situ hybridizationを用い、アデノウイルスとプラスミドDNAをTSA増感システムによって高感度に検出した結果、Adの方がLFNと比較して非常に効率的な染色が得られ、LFNの低い核内解離効率が、核移行後の発現効率の低さの原因となる事が示唆された。さらに、アデノウイルスにおいては、ユークロマチンへの特異的な局在が認められた。このような、核内の局在や解離の違いが、核内転写の違いに寄与することが示唆される。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)