ヒトCYP2C分子種の発現調節機構の差異および個人差に関する研究
Project/Area Number |
17790112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小林 カオル Chiba University, 大学院・薬学研究院, 准教授 (30255864)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | CYP2C9 / CYP2C19 / HNF4 / 転写 / プロモーター / 個人差 / COUP-TF / 核内受容体 / プロモー / ヒト肝 / mRNA |
Research Abstract |
本研究では、CYP2C9とCYP2C19の発現調節機構を比較検討することにより、CYP2C分子種の発現量に個人差を生じる要因となる因子を同定し、その調節因子とCYP2C分子種発現量の個人差との関連性について明らかにすることを目的とした。平成18年度の検討より、HNF4αがヒト成人肝におけるCYP2C9およびCYP2C19の発現量の差異を規定する重要な因子の1つである可能性が示唆された。しかし、HNF4α結合サイトの配列がCYP2C9およびCYP2C19遺伝子間で完全に一致していたことから、両遺伝子のHNF4αによる転写活性化の違いを説明し得る新たな領域を調べた。HNF4αによるCYP2C9遺伝子プロモーターの活性化には既知のHNF4a結合サイトよりさらに上流20 bpが必要であった。この領域の近傍配列をターゲットとしてゲルシフトアッセイを行い、HNF4αが結合する新たなDR1配列を見出した。このDR1配列に変異を導入することにより、HNF4αによる転写活性化の減弱を確認した。このDR1配列は対応するCYP2C19遺伝子の配列とは3塩基異なっており、この3塩基の違いが両遺伝子のHNF4αによる転写活性化の違いを生じる原因であることが示唆された。さらに、COUP-TFIIがHNF4αによるCYP2C9遺伝子プロモーターの活性化を相乗的に増強させることが明らかとなった。これらの結果より、COUP-TFIIはHNF4αによるCYP2C9の発現を正の方向に制御することが示唆された。以上より、HNF4αとCOUP-TFIIがヒト肝におけるCYP2C9とCYP2C19の発現量の差異を規定する重要な因子であり、これらがCYP2C9の発現量の個人差を生じる要因となると考えられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)