Project/Area Number |
17790150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
阪口 政清 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (70379840)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | S100C / A11 / Annexin I / Phospholipase A2 / 表皮角化細胞 / 増殖 / アラキドン酸 / Ca / TGFβ / Smad / NFAT / Sp1 / KLF16 / ヒト表皮角化細胞 |
Research Abstract |
S100C/A11の新たな機能を探る目的で、相互作用のあるタンパク質を検索した。S100C/A11はAnnexin Iに結合するという報告があり、Annexin IはPhospholipase A2(PLA2)に結合しその活性を阻害することを介してアラキドン酸カスケードの制御に関与する。そこで、S100C/A11がAnnexin Iとの結合を介してアラキドン酸カスケードに作用するとの作業仮説の下に、今回検討を行った。その結果、S100C/A11は確かにAnnexin Iに結合し、この複合体形成は試験管内でAnnexin IとPLA2との結合を大幅に増強することがわかった。また、S100C/A11-Annexin I-cPLA2の細胞内での結合に関しても免疫沈降法により確認することができた。さらに、TGFβや高Caで処理するとS100C/A11はリン酸化を受けるが、そのことがこのタンパク質相互作用にどのように影響するかを検討したところ、S100C/A11のリン酸化修飾はこの結合に影響を及ぼさないが、CaのS100C/A11への結合がそのタンパク質問相互作用に重要であることが明らかとなった。 ヒト表皮由来細胞の増殖はPLA2(中でもcytosolic PLA2;cPLA2)活性に依存していることが周知である。そこで、S100C/A11の機能状態とその結果としてのS100C/A11-Annexin I複合体形成がcPLA2活性にどのように影響するかを検討した。細胞内遊離アラキドン酸の定量により解析したところ、細胞内cPLA2活性はS100C/A11-Annexin I複合体により著しく抑制されることが明らかとなった。また、表皮角化細胞の増殖がcPLA2活性に依存していることが確認できた。以上、Annexin IがS100C/A11への結合を介してPhospholipase A2(PLA2)活性を効率よく抑制し、細胞増殖を制御する新規機構を明らかにすることができた(投稿準備中)。
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