Project/Area Number |
17790185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
武井 佳史 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 講師 (70362233)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | RNA interference / short interfering RNA / 酵素消化 / 血清 / リボヌクレアーゼ / 安定性 / 化学修飾 |
Research Abstract |
3'インバート・チミジン基修飾siRNAの各RNA分酵素に対する耐性の検討 RNA interference(RNAi)は2本鎖RNAがその相補的な配列を持つ遺伝子の発現を特異的に抑制する現象である。RNAiによる遺伝子サイレンシングはその配列特異性と発現抑制効果が非常に高く、癌やエイズなどの難治性疾患に対する臨床応用が期待されている。しかし、RNAiを誘導するsiRNA分子は動物に投与した場合、非常に分解されやすい。siRNA分子自体を医薬品のシーズとして臨床応用するためには、生体内環境でsiRNA分子自身を安定化させることが必要不可欠である。そこで、siRNA分子の3'オーバーハングの1個のデオキシチミジン基をインバート・デオキシチミジン基(以下Inv.T基)に置換したInv.T修飾siRNA(Inv.T siRNA)を昨年度までに合成した。今年度は上記Inv.T siRNAの各種RNA分解酵素に対する耐性をPAGE法にて検討し、以下に示す新規知見を得た。対象酵素はRNaseS1,Phosphodiesterase I, RNase P1,RNase HおよびRNase Aの5種とした。 (1)RNase S1と反応させると、Inv.T siRNAは未修飾siRNAとほぼ同等に消化された。生成した消化フラグメントRNAもほぼ同じであった。本酵素は小RNAに対して、エンドヌクレアーゼ活性とエキソヌクレアーゼ活性の両方を示した。 (2)Phosphodiesterase Iと反応させると、Inv.T siRNAは未修飾siRNAと比べて強い耐性を示した。本酵素は小RNAに対して、エキソヌクレアーゼ活性のみを示した。Inv.T siRNAは、エキソヌクレアーゼ活性を示す分解酵素に対して、とても有効な安定化修飾法であった。 (3)Inv.T siRNAと未修飾siRNAはRNase P1,RNase HおよびRNase Aに対してほぼ同等の酵素耐性を示した。各酵素の基質特異性はRNase P1(1本鎖RNA)、RNase H(DNA-RNAハイブリッド鎖)、RNase A(1本鎖RNA)であり、小RNA分子に対してもこの基質特異性が保持されていた。 【結論】 siRNA分子を安定化する為には、RNA分解酵素群のエンドヌクレーゼ活性とエキソヌクレアーゼ活性の両方を抑える必要がある。特にエンドヌクレアーゼ活性を抑える必要性を証明した。
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