Project/Area Number |
17790212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岸田 想子 広島大学, 医学部, 教務員 (40274089)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | Wnt / Frizzled / conditioned medium / シグナル伝達 / カラムクロマトグラフィー / β-カテニン / PCP |
Research Abstract |
細胞外分泌蛋白質WntとWntによって活性化される細胞内シグナル伝達経路は種を越えて保存されており、細胞の増殖や分化等の種々の細胞機能を制御する。Wntはヒトやマウスでは19種類、7回細胞膜貫通型のWnt受容体FrizzledはlO種類存在する。WntはFrizzledに結合してシグナルを細胞内に伝えるが、各WntとFrizzledの組み合わせ/特異性については不明な点が多い。これは、Wnt蛋白質の精製が困難であったため、リガンドとして細胞に作用させる際は未精製品(分泌されたWntを含む培養上清:conditioned medium : CM)を使わざるを得ず、純粋なWntの作用を解析することが不可能であったためと考えられる。本年度の成果は以下の通りである。 (1)Wnt-5b蛋白質の精製 Wnt-5bをCM中に恒常的に分泌するマウスL細胞株を樹立して大量培養し、回収したCMを精製の出発点として、3段階のカラムクロマトグラフィーを行い、Wnt-5b蛋白質を単一標品にまで精製した。精製したWnt-5b蛋白質は、NIH3T3細胞に対してDvlのリン酸化を促進し、Wnt-3aによるTcfの転写活性化を抑制することを見出した。 (2)Wnt-7aおよびWnt-7bに対するポリクロナル抗体を作製、精製した。 (3)Wnt蛋白質の発現系の確立 マウスL細胞においてWnt-11蛋白質やWnt-7b蛋白質を培養上清中に分泌する細胞株を樹立した。Wnt-11 CMがNIH3T3細胞においてJNKのリン酸化を促進することを見出した。今後は、Wnt-11CMを大量培養し、Wnt-11蛋白質の精製を試みる。また、Wnt-7aやWnt-7bの活性を測定する適当なアッセイ系を確立する予定である。
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