ガラクトサミンを用いたエンドトキシンショック低感受性マウスの解析
Project/Area Number |
17790293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bacteriology (including Mycology)
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
小出 直樹 愛知医科大学, 医学部, 講師 (50308962)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | エンドトキシン / ガラクトサミン / NC / Ngaマウス / TNF-alpha / エンドトキシンショック / リポ多糖(LPS) / ガラクトサミン(D-GalN) / IFN-gamma / Fas / NTK cell |
Research Abstract |
D-ガラクトサミン(GalN)は細菌外膜のリポ多糖(LPS)とともに、マウスに投与すると肝臓に著しい障害が誘導され、24時間以内に致死が誘導される。このモデルでは、LPSによって誘導されるサイトカインのひとつTNF-alpha(TNF)が主なファクターであることが、既に明らかにされており、誘導時にLPSの代わりにTNFがGalNとともに投与される。NC/Ngaマウス(NC)は、conventionalな飼育で、アトピー性皮膚炎が自然発症するマウスであることがわかっており、現在アトピー性皮膚炎の自然発症マウスとして確立されている。我々はLPS(10μg)plus GalN(20mg)を用いて、NCマウスに投与したところ、すべてのNCマウスが生存した。このとき、コントロールとしてBalb/cマウス(Balb)を使用したところ、すべてのマウスに死亡が確認された。NCマウスを用いて、どのようにしてGalNを用いたエンドトキシンショックモデルに低感受性となっているかを調べて、TNFによる肝細胞のアポトーシス誘導のメカニズムに関係するファクターについて検討した。コントロールのBalbマウスの肝臓でCaspase 3とCaspase 8の活性がLPS或いはTNF plus GalNの投与で上昇するのに対して、NCマウスでは上昇しないことがわかった。この結果が、肝細胞自体によるものか、或いは他の原因によるものかどうかを調べるために、BalbとNCマウスから還流法によって、肝細胞のみをとりだして、数時間培養し、TNF plus GalNへの感受性を、GalNの濃度を変えて調べた。GalN自体に肝細胞に対して毒性があるため、GalNの濃度は0-10mMで実験した。GalNは1mMの低濃度でもBalbの肝細胞がTNFによりアポトーシス誘導されたのに対して、NCでは明らかなアポトーシスは誘導されなかった。但し、GalNが5-10mMでは両者に明らかな差はなかった。TNFによるアポトーシス誘導やサイトカイン産生も含めて、TNFへの反応性に、両者の肝臓や腹腔細胞で大きな差がないと考えられたため、GalNによるTNFへの感作に両者において差があることが考えられ、GalNへの感受性について現在も検討中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)