Project/Area Number |
17790366
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hygiene
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
溝渕 直美 京大, 医学(系)研究科(研究院) (30362536)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | アキタマウス / 小胞体ストレス / タンパク質 / 疾病予防 |
Research Abstract |
異常タンパク質の蓄積による疾患はいくつか知られており、高齢化社会を迎えた日本ではその疾患の予防が大きな課題となっている。この予防法についての基礎研究を行うため、本研究では糖尿病モデルマウスのAkitaマウスを用いた。Akitaマウスはインスリンタンパク質のアミノ酸変異により、膵β細胞内で異常インスリンタンパク質が蓄積し、膵β細胞死を引き起こし、糖尿病を発症する。このAkitaマウスの膵β細胞を用い、mRNAの発現を解析したところ、新規A14タンパク質が高発現していることが分かった。そこで、このタンパク質が異常タンパク質と何らかの作用を持つことを仮定し、機能解析を行った。 まず、A14タンパク質が、小胞体にストレスをかけることで発現が誘導さる小胞体局在タンパク質であることを確認した。このことより、A14タンパク質が小胞体ストレスに応答し、小胞体内で機能することが示唆された。また、northern blottingにより、A14タンパク質のmRNAの組織別、発生段階別での発現を調べると、タンパク質の分泌の盛んな組織や、発生段階の初期に多いことを確認した。また、免疫組織染色を行い、内在性のA14タンパク質の発現を確認した。この結果は、mRNAレベルでの実験結果と一致した。このことより、A14タンパク質が組織特異的に発現することが示唆された。また、A14タンパク質と相互作用するタンパク質を探索するため、HEK293細胞にFLAGタグのついたA14タンパク質を強制発現させ、免疫沈降法で共沈降してくるタンパク質を同定した。この結果、いくつかの興味深い小胞体タンパク質とA14タンパク質の共沈降が見られた。 今後はこれらの小胞体タンパク質とA14タンパク質がどのように相互作用しているのかを確認することで、A14タンパク質の機能を明らかにすることが可能である。これより、将来的には、異常タンパク質の蓄積による疾患の予防法に有効であると考える。
|