癌抑制遺伝子p16のエピジェネティックな失活に着目した新しい分子標的予防法の開発
Project/Area Number |
17790370
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hygiene
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
与五沢 真吾 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (70381936)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 遺伝子 / 癌 / 発現制御 / 食品 / 薬剤反応性 / INK4ファミリー / エピジェネティクス / メチル化 / p16 |
Research Abstract |
近年、DNA塩基配列の変異を伴わずに、後成的にDNAが修飾されて起こるエピジェネティックな遺伝子発現の変化が、発癌の普遍的な機構として注目されている。中でもDNA高メチル化による癌抑制遺伝子の発現消失は様々な癌で観察されている。サイクリン依存性キナーゼ(cdk)を阻害することで細胞周期進行を抑制するINK4ファミリー(p16、p15など)も、DNAプロモーター領域の高メチル化により遺伝子発現消失し、発癌に深く関与していると考えられる。このような、エピジェネティックな要因で消失した癌抑制遺伝子の発現を回復できる薬剤や食品成分を発見し、その作用機構を解明できれば、画期的な分子標的癌予防法の確立に繋がると考えられる。まず、p16遺伝子プロモーター領域においてメチル化特異的PCRを行ったところ、ヒト大腸癌由来SW480、HT29細胞などでメチル化特異的な増幅がみとめられた。そこで、DNAメチルトランスフェラーゼ(Dnmt)の活性が高いSW480細胞に対し、Dnmt阻害剤である5-AZA-dCによる効果を検討したところ、Dnmt1の発現減少とp16、p15の発現回復がウェスタンブロットで確認できた。これを受け、SW480細胞について、細胞増殖抑制、細胞毒性を指標に食品成分・薬剤の探索を行ってきたが、増殖抑制効果のみられた食品成分の中に、p16の発現回復がみられるものは現在までのところ見つかっていない。一方、p15はp16と機能的に同一と考えられ、家族性メラノーマのように、p16がジェネティックに失活した癌に対しても、p15を誘導する事でp16の機能を代償できると考えられる。p15について、HT29細胞でEGFレセプターを分子標的とするZD1839(ゲフィチニブ、イレッサ)がp15を誘導する事、p15が転写因子Oct-1によって負に制御されている事を明らかにした。5-AZA-dCによるp15の発現回復がp16に比べて特に顕著であったこと等からも、今後はp16に加えて、p15についても留意しつつ、エピジェネティックに作用して癌を抑制する食品成分の探索を続けて行きたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)