萎縮性胃炎保有者におけるビタミンC介入と炎症・酸化ストレスの指標との関連
Project/Area Number |
17790400
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
笹月 静 国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 室長 (50392337)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ビタミンC / 酸化ストレス / 炎症 / 無作為割付比較試験 |
Research Abstract |
1.萎縮性胃炎保有者におけるビタミンCと酸化ストレスおよび炎症のマーカーとの関連について (1)酸化ストレスのマーカー 酸化型および還元型CoQ-10の比を酸化ストレスの指標として、ビタミンC介入との関連を検討した。その結果、低用量群で酸化型CoQ-10の割合がベースライン時は17.5であったのが5年間のビタミンC服用後には17.4となり、0.1減少したのに対し、高用量群では3.33減少していることが分かった。この差は群間で境界域有意(P=0.05)で、ビタミンCの服用により酸化ストレスが抑制される可能性が示された。 (2)炎症マーカー 炎症マーカーについては、酸化ストレスのマーカーであるTotal-ROSについて解析を行い、論文作成、投稿した。ビタミンCはTotal-ROSで示される酸化ストレスを抑制することが示唆された。一方、炎症のマーカーであるCRPについては、ビタミンCにより影響は見られなかった。また、アミロイドーシスの際に沈着するアミロイド蛋白の前駆体で、CRPと比べてより鋭敏な炎症の指標である血清アミロイドA蛋白(SAA)について測定を行い、ビタミンCとの関連を検討した。その結果、ベースライン時には低用量群(ビタミンC50mg)及び高用量群(ビタミンC500mg)でSAAがそれぞれ平均で6.02及び4.81であった。5年間のビタミンC介入後、それぞれの値は4.81及び5.23に変化した。この変化について、ベースライン時の値で補正し、log変換した値はそれぞれ0.03及び0.02であり(p=0.83)、ビタミンCは鋭敏な炎症のマーカーであるSAAに影響しなかったことが示された。炎症に至る複数の経路のうち、ビタミンCは抗酸化剤としては作用しているが、炎症全体を抑制するには十分でないと考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)