Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
1)成人由来のマイコプラズマ・ニューモニエの分離と薬剤感受性の測定 成人マイコプラズマ研究会に参加する7施設より検査材料の送付を受け,マイコプラズマ(M.pneumoniae)を含む呼吸器感染症の主要な原因菌である6菌種に対するreal-time PCRを実施した。そのうち,マイコプズマに対するPCRが陽性であった検体に対しては,マイコプラズマ分離のための培養も実施し,分離後に薬剤感受性も測定した。2005年4月から2007年2月の期間に合計161検体の送付を受け,対象患者の平均年齢は48歳(16歳〜95歳)であった。PCR陽性例の内訳は,マイコプラズマが26.1%,肺炎球菌が16.1%,インフルエンザ菌が9.9%,A群溶血レンサ球菌が1.9%,レジオネラが0.6箔であった。培養で分離された25株のマイコプラズマに対するマクロライド系薬感受性はすべて感性で,小児由来株のように明らかな耐性株は認められなかった。 2)Cycling probeを用いるreal-time PCR法の確立 昨年,molecular beacon probeを用いるreal-time PCR法を確立したが,さらに高い感度と特異度でマイコプラズマが検索可能なcycling probeを用いるreal-time PCR法を確立した。DNA増幅用primerとprobeは,16S rRNA遺伝子上に設計した。DNAの増幅は,95℃:5秒,55℃:15秒,72℃:20秒/cycleの反応条件で40サイクルとした。検査材料受付後,結果判明までの所要時間は1.5時間であった。PCRと培養との比較成績におけるPCRの感度は100%,特異度は95.6%と高かった。PCR陽性と判定され,マイコプラズマに対する抗体価が測定された症例は,そのほとんどで抗体価が有意に上昇していた。 今後もマイコプラズマの収集を行い,小児との耐性化の違いについて,疫学調査を実施したいと考える。
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