Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Research Abstract |
てんかん,片頭痛,ミオトニア,周期性四肢麻痺など多くの疾患において,チャネル分子の関与が明らかになってきており,テャネロパチーと総称されるようになってきている.これらは家族性の疾患が多く,確定診断のためには原因遺伝子解析が必要になる場合が多いが,個々の遺伝子のサイズが巨大であること,また遺伝的異質性を有することから,通常の方法では労力がかかり,スループットの高い遺伝子解析法の応用が必要であった.このような背景から,チャネル遺伝子を搭載したDNAマイクロアレイをデザインし,解析システムを構築した.具体的には,家族性片麻痺型片頭痛の原因遺伝子CACNAIA, ATPIA2の全エクソン及び周辺のイントロン配列を搭載したマイクロアレイをデザインした.各エクソンの特異的増幅の可能なプライマーをデザインし,スループットの向上のため,PCR条件を均一にした.さらに,多くのPCR産物のハンドリングを正確にかつ高速に行うために,ロボティックスの導入を行った.このような改良の結果,実質3日で上記遺伝子の全エクソンの解析が可能となった.構築したシステムの精度を検証し,99%以上の高い精度で塩基配列の判定が可能であった.また既知の変異を有する検体を用いて変異の検出感度を検討し,点変異においては100%の感度で検出可能であった.チャネロパチーは点変異が多いことから,マイクロアレイを用いた変異の検出の対象疾患としてはチャネロパチーは適していると考えられる.応用として実際に片麻痺型片頭痛の患者由来ゲノムDNAの解析を行った.明らかな変異は認められず,未知の原因遺伝子の存在が考えられた.今後本システムはチャネロパチーの遺伝子診断に有用である可能性が示唆された.
|