自律神経学的アプローチによるメタボリックシンドロームの発症機序解明と治療法の開発
Project/Area Number |
17790574
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Kumamoto University (2006) Oita University (2005) |
Principal Investigator |
大林 光念 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (90361899)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 自律神経 / アディポネクチン |
Research Abstract |
本研究は、メタボリックシンドロームの発症機序における自律神経機能の役割について検討し、自律神経学的見地から本症候群に対する新たなる予防法、治療法を考案することを目的とした。 前年度に、(1)器質的自律神経機能障害を有する患者では健常者に比し血中アディポネクチン濃度が低下傾向にあり、健常者に認められる男女差が消失していたこと、さらに(2)これらの患者における血中アディポネクチン濃度と自律神経障害度には強い負の相関を認めること、を確認したことから、本年度はアディポネクチンの分泌と自律神経の関係を証明し、自律神経学的見地からメタボリック症候群の治療法を考案することを目標とした。 (結果) 1.自律神経障害モデルラットにおいて、器質的自律神経機能障害を有する患者と同様、低アディポネクチン血症が確認された。この結果は、器質的自律神経機能障害を有する患者にみられる低アディポネクチン血症は、自律神経の障害自体によるものであることを示唆する。ただし、本年度の研究ではこの病態を改善させる自律神経学的手法を考案するには至らなかった。 2.組織学的手法を用い、脂肪組織での自律神経の役割について検討したが、新たな知見を見出すことはできなかった。しかし、本検討は後にcryptogenic sensory polyneuropathy患者の診断確定に自律神経の組織学的解析が有用であることを発見する一助となった(論文3)。 3.また、アディポネクチンの分泌機構と自律神経機能の関係について検討し、自律神経学的見地からメダボリックシンドロームに対する治療法を考案しようとした本年度の研究は、髄液中のHDLコレステロールのリモデリングに血清アミロイドA蛋白が関与することを証明した研究(論文1)、脂質に高い親和性をもつヒトトランスサイレチンのトランスジェニックラットを作製・解析した研究(論文2)、にもつながった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Serum amyloid A (SAA)-induced remodeling of CSF-HDL.2006
Author(s)
Miida T, Yamada T, Seino U, Ito M, Fueki Y, Takahashi A, Kosuge K, Soda S, Hanyu O, Obayashi K, et al.
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Journal Title
Biochim Biophys Acta 1761
Pages: 424-433
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