脂肪肝に伴う代謝異常におけるアディポネクチンおよびTNF-αの検討
Project/Area Number |
17790619
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Metabolomics
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
中山 ひとみ 久留米大学, 医学部, 助手 (20368955)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 非アルコール性脂肪性肝炎 / 脂肪肝 / SREBP-1c / インスリン抵抗性 / アディポネクチン / TNF-α |
Research Abstract |
私どもは最近,nSREBP-1cを脂肪細胞で発現するトランスジェニックマウス (aP2-nSREBP-1c Tgマウス)が非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に極めて類似した肝病変をきたすことを明らかにした。そこで,この新しいNASHモデル動物を用いて,アディポネクチンおよびTNF-αの関与を検討した。aP2-nSREBP-1c Tgマウスは,30週齢までに線維化,炎症細胞浸潤,Manory小体形成などのNASH様肝病変をきたし,ASTが高値を示した。しかし,遺伝子導入によりアディポネクチンを肝において発現させ,高アディポネクチン血症を誘導したマウスでは,NASH様肝病変は著明に抑制され,軽度の線維化が10匹中1匹で観察されたのみであった(ρ=0.00016)。酸化ストレスによるDNA障害のマーカーである8-OHdGも,アディポネクチン発現マウスの肝組織では抑制されており,血中ASTは有意に低かった。また,TNF-α遺伝子(・/・)aP2-nSREBP-1c Tgマウスにおいても同様にNASH様病変の発症とASTの上昇が著しく抑制された。脂肪蓄積の抑制はアディポネクチン遺伝子導入マウスよりTNF-α欠損マウスの方がより顕著であった。以上の結果からaP2-nSREBP-1c TgマウスのNASH様病変発症には,TNF-αが必須の役割を有しており,アディポネクチンは酸化ストレスの抑制を介して発症抑制的に作用することが示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)