レンチウイルスペクターを用いたプロモーター活性測定による白血病幹/前駆細胞の解析
Project/Area Number |
17790639
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 誠一郎 東京大学, 医科学研究所, 特任助手 (70376622)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 癌 / 幹細胞 |
Research Abstract |
白血病に代表される腫瘍性造血では、正常造血の場合と同様に、自己複製能力を有する白血病幹細胞が集団の維持と拡大を担っている。本研究は、白血病幹細胞の特性を把握し、治療の標的分子を探索することを目的とする。まず、hTERT(ヒトテロメレース逆転写酵素:正常の造血幹細胞でその活性が高いことが報告されている)遺伝子の上流約1.2kbに及ぶプロモーター領域に蛍光タンパク質(hrGFPまたはVenus)の遺伝子をつないだ発現ユニットを含む第3世代の自己不活化レンチウイルスベクターを作製した。これを感染させることにより、白血病細胞一個一個のテロメレース活性を生きた状態のままでフローサイトメトリーにより測定することが可能となった。また、レンチウイルスベクターの高い感染効率は、従来困難であった白血病患者から分離された検体の解析を可能にした。このレンチウイルス・レポーターベクターによる解析の結果、白血病細胞集団にはhTERTプロモーター活性の連続的なヒエラルキーが存在することが判明した(詳細は平成17年度実績報告書に記載)。 また、正常造血幹細胞機能の維持・発現に重要な働きをしていることが最近報告されたWntシグナルについても、上記と同様にレポーターアッセイ系を構築した。プロモーターユニット(LEF/TCF結合サイト(Wntシグナルカスケードが作用する塩基配列)+TATAプロモーター)をレンチウイルスベクターに組み込んだ(発現タンパク質はd2Venus。また、対照としてLEF/TCF結合サイトに変異があるプロモーターユニットを使用した。)。このWntシグナル・レポーターベクターを感染させた293T,Hct116細胞株に対してWntシグナル刺激をした際、レポーター活性の上昇を認め、このアッセイ系は機能することが示された。今後、患者検体を用いてWntシグナル活性の解析を行いたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)